令和に続く万葉集〔Ⅳ〕
本日が令和元年の折り返し地点です。
令和の言葉が独り歩きしている昨今、久しぶりで大伴旅人の序文の続きを、紐解いてみます。
言を一室の裏に忘れ、衿を煙霞の外に開く。淡然に自ら放にし、快然に自ら足る。若し翰苑あらぬ時には、何を以ちてか情をのべん。
室内のあまりの楽しさに言葉を忘れ、けぶる霞の中に衿を開いて外気を吸い込む。淡々と思いに任せ、愉快に充足し自ら足る。もし、この心を述べる手段が無ければ、何をもってこの思いを表現すればよいのか。
私たちに与えられた特権は
古語の深さであり、そこから、今に息づく大自然の包容力を感じることだと思っています。思いのままに直訳をさせて頂いていますが、ご容赦下さい。
謡の世界は、万葉集の言葉の数々に直結しています。
大和の国の自然も 宇和島に、松山に、今治に、尾道の島々に、そのままの姿で存在しています。
いよいよ次回が、旅人 梅花の歌32首 序文 の最終回です。
そこから旅人の万葉集の歌の数々を、時折ほしいままにご紹介出来れば、
と考えています。
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