32年前の甦り

今治の稽古終了後

n高校でご一緒に教鞭を取っていたy.w先生に  国際ホテルでお会いできました

ロビーでそれらしき方は見つからず 電話でお尋ねすると、少し向こうにいらしたダンディーな男性が立ち上がりました

歳を取りましたというお声は しかしあの時代のままです

それから二時間 言葉は連綿と続きます  国語主任だったy.o先生は90歳を越えてなお健在。 三人仲良しだったあと一人のh.y先生は 世捨て人になられたとのこと。

三人で会いたいねぇ  とお一人で住まわれているw先生

三人はいつも一緒で  周囲から仲いいねー とやっかみ半分だった   と笑い合いました

30年の月日は 人を不幸にも幸福にもしながら流れ でもそのままの あの日々は 色褪せていない

純粋な我々は相変わらず純粋で  美しかったねぇ 花だったねぇ と 一番輝いていた日々を過去形で表現される先生に

いえこれからですよ  輝くのはこれから。気持ちで歳を取ってはいけない、 老いさらばえるのは早い。キリはありません

命には終わりあり、能には果てあるべからず  (世阿弥「花鏡」)

 能を追及し続けるのに 行き止まりはない   全てに通用しえる言葉です

今日は 人間を捨てたというh.y先生を訪ねます 引っ張り出して 3人で会いたいね というw先生の思いを伝えようと思います

32年止まったままの時計が やっと手元に 化石化することなく甦りました

平家物語の武将の霊魂が、 舞台でそこに生きるワキの目前で 戦う姿 を見せ、  更に、令和を生きる我々の目前で問いかけようとしているように、 三層の時代の、無限の広がりに 果てはありません。

「能楽」を学んでみませんか?

いつもお待ちしております


泰鳳会

能楽を通じて日本の古典を学びます。

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